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逡巡のとりどり@京都


by anzu-ruyori
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ヒウヒウ泣いていた★竹内浩三 筑波日記★

「五月のように」さんより転載させていただきます。
http://www.h4.dion.ne.jp/~msetuko/tkozo/takeutisakuhin.html

なお、竹内浩三著 小林察編 「日本が見えない」(藤原書店)より
筑波日記 全文と写真版を参照させていただいています。

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1944年 昭和19年

1月29日
 朝もひるも、夜も演習。
 仕事が時間を追ってくる。
 夜、肥料くさい畑の中をはいながら、きかん銃をひきずっていたら、
うしろの方で、見事な火事がはじまった。ひさしぶりでみる火事である。
 オルゴールを(2字不明)まきしたら、こんなことになるのではないかと思うように、
方々からカンコン、カンコン鐘がなりだし、あびきょうかんが、かすかにきこえた。
 寝たのは23時。


1月30日
 起きたのが2時。
 れい明攻撃であった。
 はげ山の原に、寝ころがっていた。こんな寒さは、はじめての経験である。
土に顔をあてて、ヒウヒウ泣いていた。
 朝の演習で対抗軍になったら、いねむりばかりしていた。
ひるから1時間半ほどひるねがあって、また、演習であった。
 点呼が早かったので、20時にはもうねていた。


1月31日
 朝は、特火点の中で対抗軍をした。銃眼から妙義山をみていると、
状況がはじまり、火えん発射器のの火がとんできた。
 ひるからは、兵器けんさで、夜はまた夜間演習であった。
風が出てきた。はるな山から、砂やら雪やら吹きつけてきた。

ヒウヒウ泣いていた★竹内浩三 筑波日記★_f0032106_22245418.jpg


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極寒の中、きびしい演習が続いています。
浩三、泣いてしまいましたね。浩三、がんばって!

自転車で仕事の移動中、風に吹かれて寒いけど
(68年前の)今頃、浩三も相馬が原で冷たい風に吹かれている
と思うと、元気でる私です。
by anzu-ruyori | 2012-01-28 22:39 | 浩三さん(竹内浩三)