逡巡のとりどり@京都


by anzu-ruyori
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飛行場デウヅラヲ追ッテイタ★竹内浩三 筑波日記

3月4日 【土曜日】

 飛行場で、ウヅラを追っていた。一羽とった。

3月5日 【日曜日】

 さらさらと.雪がきた。
 大隊の銃剣術の試合のある日である。その準備の使役で雪をかき、
 飛行場へ机をはこんだりした。雪のふる中で。

 そしたら、とりやめになって、班内で銃剣術。

 ひるから、黒江中尉の使役で地図を書く。
 重慶、アッツ、ポートダーウィン。そんな土地から東京まで線をひいて、
 何粁あるか、飛行機が何時間でくるか、そんな地図を半日がかりで、
 うまく書けた。中央廊下へ貼った

3月6日 【月曜日】

 雪の上に
 飯あげの味噌汁をこぼすと
 たちまち どろ雪

 大隊の銃剣術の試合。8本やって、1本勝つ。
 その1本がおにの首でもとったつもり。
 野村から便り。野村も幹候をとおる。
 あしたから、また中隊当番とは、げっそりする。

 山室貴奴子から手紙が来て、竜人の居どころがわかった。
 濠北派遣静11962部隊 藤田隊

 「貴奴子が兄に支えられてようやく登った清水のお寺
  あの時の水は随分と美味しかったでしょう
  帰りに石段の中程で一休みして
  竹内さんは妹と私を画帖にイタズラがき
  兄は竹内さんの名前と自分の名前を1本の竹に入念に刻みこんでいました
  あの竹は今でもあのまま立っているでしょうか
  あの原っぱにワラビが拳の様な芽を出す頃がきましたら 
  私はお弁当を持って 水筒提げ て あの竹を探しに清水に登って見たいとおもいます。
  その時はまた御報告致しましょう」

 とおい、昔のことであった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

山室貴奴子さんとは、このブログの右上、写真の男前「山室竜人」さんの妹さん。

山室さんは日大芸術学部の同級生。
浩三さんは、山室さんのご実家の阿蘇に夏休み滞在したこともあったそうです。

山室竜人さんのインタヴューが「日本が見えない」に掲載されています。
 
 お姉さんから、電話をいただいたとき「竹内浩三さんのことでお電話です」って
 言われましてね。私は、どきっとして跳び上がったんです。「竹内浩三、生きていたか」
 って、いきなりそう思ったんです。あれだけ何度も何度も戦死の公報があったお聞いて
 いるのに・・・

竹内浩三「筑波日記」は、

「五月のように」さんより転載させていただきます。
http://www.h4.dion.ne.jp/~msetuko/tkozo/takeutisakuhin.html

なお、竹内浩三著 小林察編 「日本が見えない」(藤原書店)より
筑波日記 全文と写真版を参照させていただいています。

http://www.fujiwara-shoten.co.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=510&cPath=177_222
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by anzu-ruyori | 2012-03-04 21:48 | 浩三さん(竹内浩三)