逡巡のとりどり@京都


by anzu-ruyori
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ボン書店の幻 と 竹内浩三

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ある人に「強制的に、読んでほしい」と、
なんとも魅力的な一言で、
翌日 本を購入し いっきに、読んでしまいました。
こんな「強制」は大好きです!

その本は「ボン書店の幻 モダニズム出版社の光と影」 内堀 弘 著

←この表紙右側の4冊まるで CDジャケットのよう・・・JAZZかな
 
 ボン書店がはじめて刊行した4冊の詩集です。
 北園克衛「若いコロニイ」 
 竹中郁「一匙の雲」
 春山行夫 「シルク&ミルク」
 近藤東 「抒情詩娘」

 1932年 昭和7年 のこと  

 刊行人鳥羽茂 

詩人たちが、モダニズム詩の作者として今も知られているのに、このボン書店って?
そして 刊行人 鳥羽茂 という人 「無名な人物」は いったい何者なのかを
辿る 60年の時空を超えた旅は、困難をきわめながら、暗夜を手探りですすんでいくようだ。
ボン書店の40数冊の本と鳥羽を知る人のきれぎれの証言や文章から、幻のボン書店が眼前に立ち上がってくる。ああ なんて すてきな1930年代!そして 哀しい結末。


1992年 白地社から 出版され、今年16年ぶりに、ちくま文庫から刊行
「文庫版のための 少し長いあとがき」が加わった。

16年前の物語の「つづき」があったのだ。
それは、情景が浮かぶ文章で、つむがれたロードムービー。
白い煙の中から、鳥羽茂と その家族たちが たちのぼってきて
梨の木の向こうへ手をつないで消えていったような・・・


この「ボン書店の幻」に、登場する北園克衛は、竹内浩三さんにもつながっている人です。

北園克衛が、伊勢出身であったこともあって、竹内浩三や中井利亮の同人誌「伊勢文学」を
北園克衛に送って、返信のはがきをもらったという記述があるのです。

気鋭の前衛詩人を、浩三さんも中井さんも羨望していたことでしょう!
10月19日松阪の「竹内浩三研究会」では、詩人で文芸家の渡辺正也さんによる
伊勢文学と北園克衛や岩本修蔵の作品との関係検証のお話を伺ったところだったので、
「ボン書店の幻」も、とても 近しく感じられたのです。

そして、私家版「愚の旗」が、今 私の手元にあるのです!
昭和31年、中井利亮さんの編集による限定200部のうち 一冊が 今夏 糺の社の
古書市で、「ボン書店の幻」を「強制的に」読んでくださいといった人の目にとまったのです。

ああ、浩三さんとつながっている私!と 







  

 
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by anzu-ruyori | 2008-10-28 22:25 | 平和 自由