逡巡のとりどり@京都


by anzu-ruyori
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

カテゴリ:未定稿とは?( 3 )

猫と子どものはなし 

きょう、出不精の子ども(16歳)がめずらしく出かけていて7時ごろ帰って来た
中学のとき 吹奏楽部だったので、その定期演奏会をみにいっていたのだ
目と鼻が真っ赤になっていた 号泣したようだ
中学3年間の思い出と、今の自分(音楽をしていない)のことなど、思いがあふれたのだろう

そんな息子の小学校のときのはなし・・・

1997年の未定稿より

捨て猫事件

一年生の息子は、遊びに行くと木ぎれや粗大ゴミのがらくたなど
必ず何かを拾って帰る。そして、「いつかはきっと」と覚悟していた
「その日」がきた。
おおきな段ボール箱をかかえて帰ってきた。
「おかあさん、見て!」と、うれしそうにふたを開けた。
生まれたばかりの子猫5匹。
百万遍のお寺に捨てられていたという。
わが家は飲食店で、絶対に飼えないというと、息子は友達二人と
貰い手をさがしに出かけた。幸運にも一匹がもらわれていった。
残るは、4匹。私も子どもたちといっしょに、人通りののある交差点や
鴨川の近くを声をあげて歩いた。
しかし、快い返事はない。手のひらに乗せた子猫にふびんさがつのるばかり。
一体どうしたらいいのか、途方にくれて私も息子も半べそでとぼとぼ歩いた。
夜になり、振り出しのお寺で子猫に水をやっていると、見かねた近所の方が
とりあえず4匹とも連れて帰るといってくれた。私たちは何度もお礼を言った。
 この近所の方は、子猫を世話してくださり、3ヶ月後に最後の一匹がもらわれて
いったそうです。息子のはじめての捨て猫事件が、善意のうちに終わり、
本当によかったと思います。
                                京都新聞 読者投稿欄「こまど」掲載

:*: ・ ゜ ´★,。・ :*:♪ ・ ゜ ´☆。 。 ・ :*: ・ ゜ ´★,。


最近、この捨て猫を世話してくださった方の家の前をとおったら
f0032106_19329.jpg


ああ 心ある人の泉はかれないのだ・・・



                                      

f0032106_183157.jpg

                               @吉田山荘

                  
[PR]
by anzu-ruyori | 2006-10-23 01:27 | 未定稿とは?
f0032106_21121221.jpg早春、染井吉野が街中を席捲したあと、
八重桜に食傷気味になるまもなく、
ツツジが、道路端を鮮やかに色付けていく。
それからあとは、
誰にも止められない花の季節がはじまります。

花を贈るのがとても上手な人と
恋愛をしていたことがあります。
花屋さんで買った大きな花束を
もらったこともあったけれど、
道端の草花を手折ってもってきてくれるのが、
嬉しかった。

たんぽぽ やまぶき しろつめぐさ 
しば桜 南天の花 あれちのぎく 
西洋ばら ヒメヒマワリ・・・

桜の花びらだけが、封筒に入った手紙をもらったこともあった。

なかでも一番に思い出すのは、「手品師のハルシオン」と
私が名付けている思い出。

4月の終わり頃だった。
そのひとは、まだ冬用の黒いジャケットを着ていた。
私の目の前に現れると、その黒い上着の内側から、
白いハルシオンの花束を取り出した。

ハルシオンの花びらが、わたげのようにキラキラとんだ。

まるで手品師が、ウサギかハトを出す時のように
私には思えた。


その後、
とても辛い出来事があって、修羅場のはてに恋は終わったけれど、
花をもらったときのことを思い出すと、暖かい気持ちが私の中にひろがって
幸福になることができます。

鮮やかな緑色と、青い空を背景にして 鴨川の水面が、輝いています。

りんとした白いむくげ、鮮やかなタチアオイ 夏中咲き続ける夾竹桃たち・・・
夏の花々も咲き始めるだろう。

ジリジリと照りつける太陽が、
まぶたのうらにフラッシュバックするこの季節が
私は、好きです。

1997年6月12日 未定稿 第二稿 (一部改訂)
[PR]
by anzu-ruyori | 2006-05-09 21:21 | 未定稿とは?

未定稿とは?

さいた さいた さくらがさいた
f0032106_23345055.jpg



このブログのタイトル「未定稿」について
お話しておこうと思います

「未定稿」には、はじまりの未定稿があります
それは、1997年5月(第一稿)から2000年4月(第14稿)まで わたし 杏が
手書きやワープロで文章をかき、子どもの絵をコピーしたりして作っていた
A4版のプライベートペーパーです 友人に手渡しで配っていました

1996年の12月に離婚して、「やらなければいけないこと」しているうちに
忘れてしまっていた「やりたいこと」をしなくっちゃ!
と、思ってはじめたことのひとつでした

このブログで、ときどき はじまりの未定稿を再録します
徒然に、ご覧下さい

:*: ・ ゜ ´★,。・ :*:♪ ・ ゜ ´☆。 。 ・ :*: ・ ゜ ´★,。

未定稿 第14稿 2000年4月10日

桜が咲きました。

あなたはどこで桜を見ていますか。

 私は自転車に乗って毎日 鴨川沿いの桜を見ています。
枝じゅうに折り重なって咲く桜。過剰な花の数は、人の欲望の限りなさを
象徴しているように思う。
 今年は、例年より開花が少し遅かった沈丁花のせいで、むせかえるような
甘い香りとともに桜を見上げるから、よけいに胸がつまる。

 「どうして そんなに 咲くかなあ」 (どうして そんなに咲くのかなあ)

って、声に出していう。

 鼻の奥がツンとなってきて、泣きそうになるから、奥歯をかみしめる。
それと同時に吐き気もこみあげてきて、気分が悪くなる。それでも、
桜から目が離せない。


 目眩(くらくら)するよ。桜は心に中(あ)たる。

 ここ数年、前夫の大事故、手痛い失恋、不如意な就職、知人の自死など
とんでもないことが、この時期にあった。

 「ああ また桜が咲くのだなあ」と思ったら、そのときのことがあまりにも
鮮やかに思い出されて、たまらなくなる。
 「あの時も 桜が咲いていたなあ」と記憶を反芻していまう。もう何年も
経つっていうのに、たまらなくなる。

 桜を見るのが、畏い(こわい)、それでも 桜を見ないではいられない。
遠回りしても、桜の見える道を通ってしまう。桜から目が離せない。


 次の桜を私は誰とどこで見るだろう。
 私は あと何回 桜を見るだろう。

 さくら花 幾春かけて 老いゆかん 身に水流の音ひびくなり  (馬場あきこ作)



:*: ・ ゜ ´★,。・ :*:♪ ・ ゜ ´☆。 。 ・ :*: ・ ゜ ´★,


きょう 円山公園をとおって帰ったら

人力車のおにいさんが、お客さんに

「さくらをみてると なんかワクワクしてきますよね!」

と、嬉しそうにいうのを きいた

そうか ワクワクするのか・・・

私がさくらをみる時の気持って
この未定稿第14稿が基本なんやけど
毎年、少しづつ違ってきていて
ことしは、あまり気鬱にならずに見ることができて
ホッとしている

さくらが こんなに きれいに 咲いているんやから 元気ださなきゃ!って
[PR]
by anzu-ruyori | 2006-04-07 00:16 | 未定稿とは?