逡巡のとりどり@京都


by anzu-ruyori
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誕生日おめでとう★浩三!

きょうは、竹内浩三さんの誕生日

雨にみどり葉が、きれいでした。

浩三、誕生日おめでとう!90歳のあなたに会いたかったよ。


筑波日記を朗読した。

筑波の兵舎に面会にいきたい。

会いたいと思うその心のままで、
会いにいけたらいいのに
会いにいけたらいいのに



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5月11日
 朝のうちは、田中准尉の使役であった。ひるからは、石炭はこびをした。
 きのう、小ねずみを見つけた。ズボンのポケットに入れていた。
 夕食のオカズのジャガイモを一きれやった。おびえていて、たべなかった。
 雑嚢へ菓子のかけらと一緒にいれておいた。
 きょうの夜間演習に雑嚢へいれてつれていった。松林の中で出したら、
 一もくさんににげていった。風の強い夜であった。

5月12日
 みどり葉の五月。ぼくのたん生日である。
 外出した。麦が穂を出していた。十一屋に大岩照世夫妻がきていた。宗道まであるいた。
 みどり葉の五月。
 面会にきてくれると、
 ぼくは、もっと、もっと
 ものを云いたいと、あせりながら、
 ものがあまり云えなくなる。
 いつもそうだ。どうでもいいようなことに、ことばをついやしてしまう。
 かすれた接触面をもつ。
 赤いうまいリンゴであった。
 下妻でミルクを飲んだ。カツとテキをたべた。スシをたべた。
 街をあるきまわっていた。
 クローバの草原の上でやすんだ。もっとものを云いたいとおもっているうちに、時間がすぎた。
 酒をのんだ。
 みどり葉の五月。むぎばたけの中を帰った。
 『春をまちつつ』と『種の起源』と『日本書紀』をもってきてくれた。
 夜、すこし読んだ。
 夜、銃剣術をした。

5月13日
 班内に花をいけることがゆるされた。
 サイダービンに、つつじと菜の花とボケをさした。
 窓が開けはなしてあって、五月の風がすうすう流れてはなはだ具合がよかった。
 ぼくは、はだかになって、花を見ながらめしを喰った。
 ひだりの腕は銃剣術で、むらさき色をしていた。
 きのうの外出のとき、宮崎曹長のところへ遊びにゆかねばならぬことになっていた。
 ゆかなかったので、きげんを悪うしていた。
 山室貴奴子からハガキがきた。


五月のように↓より、転載させていただきました
http://www.h4.dion.ne.jp/~msetuko/tkozo/takeutisakuhin.html
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ポケットに子ねずみをいれている浩三さんをまねしてみたくて、
なにか、ポケットにいれたことある。赤腹さんだったな。


かすれた接触面をもつ モダニズム詩の片鱗を感じるひとこと。

「春をまちつつ」は、島崎藤村の小説か。

サイダーびんにいけた つつじと菜の花とぼけ って、サイケデリック?


山室貴奴子さんは、このブログの右の浩三さんと一緒に写っている好男子、
山室竜人さんの妹さん。

貴奴子さん、ご存命ですか?浩三さんのことを覚えていらしゃいますか?
それとも、もう浩三さんに会っていらっしゃるなら、ひざ枕くらいしてあげてね。
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by anzu-ruyori | 2011-05-12 23:21 | 浩三さん(竹内浩三)