逡巡のとりどり@京都


by anzu-ruyori
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飛行場デ軍歌演習ヲスル★竹内浩三 筑波日記

昭和19年

3月21日 【火曜日】

 あつさ、さむさもと云う。
 霧のひどい朝であった。
 朝の間稽古で、飛行場で手りう弾投げをやった。14M。
みんな20M以上は投げる。だから、はなはだていさいがわるい。
やっていると、
濃い霧の中から、牽引車に引かれたグライダァが、のっそりと現れた。

 外出であった。
 吉沼で、まんじゅを喰った。
 卵を買った。米を一升買った。
 仕出し屋で、それをたいてもらった。
 十一屋さんでカルピスをごちそうになった。

 十一屋さんで、沢田と云う人の書いた、
 『乗越し』と云う随筆を買った

 夜、

3月22日 【水曜日】

 飛行場のはしに、ジャガイモの畑をつくった。
 ひるからは、休養であった。
 岩佐班長にたのまれていた作業衣の洗濯をざっとやって、
 床の中へ入って、昨夜亀山がくれた砂糖をなめながら
 『乗越し』を読んだ。

 きのう、大砂で買った七味トウガラシを、味噌汁やおかずに入れて食べている。うまい。

 4月中頃、初年兵が入ってくると云い、四年兵が満期すると云う。本当らしい。
 この機会をのがしたら、もううかびあがるときはない。
 しまいまで下積みであると、木俣が云う。操縦見習士官のことである。

 毎晩、飛行場で軍歌演習をする。
 残留の人員が少ないので、毎晩不寝番。

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21日の日記の最後は、「夜、」で終わっている。
誰かにみつかりそうになったのか?



竹内浩三「筑波日記」は、
「五月のように」さんより転載させていただきます。
http://www.h4.dion.ne.jp/~msetuko/tkozo/takeutisakuhin.html

なお、竹内浩三著 小林察編 「日本が見えない」(藤原書店)より
筑波日記 全文と写真版を参照させていただいています。

http://www.fujiwara-shoten.co.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=510&cPath=177_222
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by anzu-ruyori | 2012-03-23 13:33 | 浩三さん(竹内浩三)